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H1

歯科口腔状態と介護予防に関する調査研究事業

主要調査研究事業詳細

2001/03/31

歯科口腔状態と介護予防に関する調査研究事業


目的

本事業は住民健診の結果より全身状況や生活習慣と口腔状況との関連、総医療費、歯科医療費との関連性について分析すること、各地域の介護教室や糖尿病教室で他職種と連携して実施する口腔衛生指導の効果を評価することをである。

事業内容

本調査研究では以下の3事業を実施した。
Ⅰ 口腔状態と全身状態の関わりに関する調査
実施施設は25施設、対象者は655名であった。市町村保健事業等の「一般健康及び歯科検診等のデータ」並びに「総医療費、歯科医療費(平成11年度分)、対象者のアンケート調査を基に、全身の状況や生活習慣と口腔状況との関連を分析した。
Ⅱ 介護教室における歯科的介護予防アプローチ
実施施設は19施設、対象者は260名であった。実施施設の歯科専門職が市町村事業等の介護教室等へ参画し口腔ケアに関する講話、口腔ケアの実施指導を行いその効果を測定した。
Ⅲ 糖尿病教室における歯科的アプローチ
実施施設は20施設、対象者は180名であった。市町村等で実施されている糖尿病教室に歯科専門職が関わり医科との連携をとりながら糖尿病患者に口腔管理の重要性の周知、歯周疾患の予防指導を実施、効果を測定した。

事業成果

Ⅰ 口腔状態と全身状態の関わりに関する調査
歯科医院に定期受診、歯間ブラシを使用するなど歯周疾患に気をつけている者は歯数が多かった。血糖値、ヘモグロビンA1cの増減と医療費・歯科医療費の増減が連動していた。
Ⅱ 介護教室における歯科的介護予防アプローチ
介護教室参加により歯の清掃性、歯周組織の状態が改善した。また、参加者からは、「食欲が増えた」「便秘や下痢が良くなった」との声があった。
Ⅲ 糖尿病教室における歯科的アプローチ
教室への参加により歯の清掃度、歯肉の炎症が改善した。血糖値、ヘモグロビンA1cはわずかな改善がみられたが有意差は認められなかった。

報告書

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