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全国国民健康保険診療施設協議会
会長 小野 剛
(秋田県:市立大森病院長) |
過日行われた国診協総会において会長に選定され3期目を迎えることになりました。これまでコロナ禍の2期4年間でしたが、令和5年度からは国診協の主要事業である地域医療現地研究会や国保地域医療学会も通常開催することができるようになりました。また国診協内部の委員会でもWeb活用で活発な意見交換を行い、「医師の働き方改革」や「診療報酬改定」等制度の変化に関するアンケート調査を随時実施しタイムリーな情報提供を行う事ができました。更には多くの皆さまのご協力で「国保直診ありたい姿に関する報告書」を取り纏め、公表することができました。この4年間で半歩前に踏み出すことができたのではないかと思っています。しかし積み残した課題の解決や、新たな制度変化への対応、また「国保直診のありたい姿」実現に向けてのサポート体制整備など更なる取組みが必要であり、国診協がさらに一歩前へ踏み出し、確実かつ円滑に次世代に繋いでいくことが3期目に課せられた責務であると考えています。今後2年間は以下にお示しする主なテーマに新たな気持ちで取り組んでいきたいと考えています。
1. ブロック会議・各都道府県会議等への積極的参加による会員の皆さまとの交流
2. 会員施設増強への取組み
3. 「国保直診のありたい姿」実現に向けたサポート体制の充実
4. 国診協の次世代を担う「国診協若手の会」の充実と他職種への拡大
5. 国診協内部委員会・部会への若い世代、女性専門職の参加促進と充実
6. 日本地域医療学会への参画と「地域総合診療専門医」育成
7. 「かかりつけ医機能」「地域医療構想」「医療Dx」等国の施策に関する情報提供
8. 令和6年度診療報酬改定の検証と次期改定への要望取り纏めと提出
9. 大災害発生時支援体制の整備
10. 公益社団法人としての国診協の健全経営と健全運営
コロナ禍の4年間、また能登半島地震など多くの自然災害が発生する中で日本全体がつらい思いをしてきました。国保直診の多くは高齢化と人口減少が先行して進む地域で厳しい医療環境の中で奮闘しています。このような状況の中ではレジリエンス(resilience:跳ね返す力)を高める事が必要ではないかと考えています。全国の国保直診がレジリエンスを高め、直面する多くの困難をしなやかに対処し乗り越える事ができるよう、会員施設と有用な情報を共有し必要な支援を行える組織として国診協運営を行っていきたいと思っています。
今後も皆さまのご理解とご協力を頂きますよう何卒よろしくお願い申し上げます。
令和6年6月
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