全国国民健康保険診療施設協議会(「国診協」と略称)は、国民健康保険診療施設(国保直診)の管理者たる(医師・歯科医師)を会員として、平成元年3月に厚生省の許可を受け社団法人として設立され、平成24年4月からは、内閣府より移行認定された公益社団法人として活動しております。
国診協は、全国の国保直診において「地域包括医療・ケア」の実践に努めるとともに国保直診を拠点として「地域包括ケアシステム」の構築を推進することを目的とし、全国国保地域医療学会、研修会の開催や調査研究事業の実施等の活動を行っています。
国診協は、平成元年に公益法人化されましたが、それに至るまでの歴史・主な動きは次のとおりです。
国保直診の研究会等組織化の芽生え
国民健康保険診療施設(国保直診)は、昭和13年国民健康保険法の施行に伴い戦前から全国各地に設置され活動してきました。昭和23年に国民健康保険が市町村の事業(公営)とされたこと等を背景に、地域住民の保健、医療の向上を目指し、国保直診の機能強化、医師の研修、研究を推進するため、地域ごとに国保直診の医師による研究会を立ち上げる等の組織化の動きがでてきました。
社会医療東北学会の発足
昭和29年岩手県において岩手県内直診医師懇談会が開催され、その後直診医師研修会を経て、昭和33年6月岩手県地域医療学会に拡充、改組されました。この動きを契機として、昭和33年11月東北各県の国保直診により「社会医療東北学会」が発足しました。
全国学会開催の要望運動
昭和34年国民健康保険が全面実施され、「国民皆保険」が実現しました。
昭和35年10月に開催された第3回社会医療東北学会において、社会医療全国学会の開催を要望する決議が行われました。
また、東北各県国民健康保険団体連合会で組織する東北地方国保協議会からも国民健康保険中央会に対し、国保直診医師の全国学会開催要望が出され、その実現に向けて急速に進展しました。
国民健康保険診療施設医学会設立と全国学会の開催
昭和36年2月に国民健康保険全国学会準備委員会が開かれ、数次にわたる協議を経て、同年10月国民健康保険診療施設医学会が設立されました。そして昭和37年2月記念すべき第1回国保医学会学術集会が東京において開催されました。
その後、国保医学会学術集会は、国保医学会学術総会、国保地域医療学会を経て、法人化にあわせて「全国国保地域医療学会」に発展改称され、今日まで毎年開催されています。詳しくは、「全国国保地域医療学会」をご覧ください。
法人化の実現
昭和36年10月28日に設立された国民健康保険診療施設医学会は、昭和57年3月20日に「全国国保医学会」と改称し、さらに事業活動の充実を図るため法人化の実現に向けて検討が進められました。
昭和63年9月30日「社団法人全国国民健康保険診療施設協議会」設立総会を開催して法人化を議決し、平成元年3月27日に厚生大臣の設立許可を受けて法人化が実現しました。
平成24年4月からは内閣府の認定を受け、公益社団法人として活動しております。