本文へスキップします。
文字サイズ
2001/03/31
平成12年度からスタートした介護保険法では、やむを得ない場合を除き身体拘束を禁止している。この調査の目的は、国保直診およびその併設施設における身体拘束の現状と考え方を調査し、今後の身体拘束ゼロへの取り組みの基礎資料とすることである。
国診協会員1000施設に、アンケート調査を行った。対象施設は介護保険で身体拘束を禁止している7施設のほか、療養型病床(医療型)、痴呆疾患療養病棟(医療型)なども含めた。調査項目は①対象施設の概要、②看護職員、介護職員の勤務体制、③身体拘束の実施状況、④身体拘束についての考え方、⑤厚生労働省の身体拘束ゼロ作戦取り組みの認知、⑥施設においての取り組み内容6項目である。有効回答は151施設となった。
①身体拘束の実施状況では、1ヶ月間に何らかの身体拘束を実施していたのは67.5%であった。②身体拘束に該当すると思う行為では、ミトン型手袋着用などは4割ほどしか身体拘束と考えられていないという結果であった。③身体拘束の内容では、転落防止、チューブ抜去防止、不潔行為防止の順に多かった。④身体拘束への考え方では、条件によっては認めるとした施設が82.1%と多かった。身体拘束ゼロ作戦は、今後本格的に推進されることになるが、国保直診等における一層の推進普及に努めることが重要である。
報告書
一覧へ戻る