保健・医療・介護・福祉の連携は地域包括ケアシステム構築が様々な地域で求められている現在、その基盤となるものです。
この連携構築のために多職種研修は各所で行われておりますが、講義あるいはグループワークなどが単発的に行われるとともに、その主目的として顔の見える関係構築にのみ力点が置かれている状況は否めません。
平成27年に発表された医療保健福祉分野の多職種連携コンピテンシーInterprofessional Competency in Japan(主催︓多職種連携コンピテンシー開発チーム)は各専門職個人が多職種連携を取りながら業務を実践できる能力を示したもので、「患者・利用者・家族・コミュニティ中心」「職種間コミュニケーション」の2つのコアドメインとそれを支える「職種役割を全うする」「関係性に働きかける」「自職種を省みる」「他職種を理解する」の4つのドメインが示されています。
一方現在多職種連携に関した研修プログラムとしては医師の在宅への積極的参加に主眼に置いたプログラムや、事例検討のやり方に主眼を置いたプログラムが散在しており、上述のコンピテンシーを達成できるようなプログラムはいまだ十分とは言えない状況にあります。さらに、特に介護・福祉人材育成を多職種連携研修によって行う際には、医療職との連携において負担感を感じることも多く、これらの課題に加え、多職種連携研修を開催するにあたりその運営ノウハウを学ぶ機会も少なく、運営コーディネーター向けの研修プログラムも求められています。
このことから、本会では、平成28年度に多職種研修コーディネーターの養成研修会のツールを開発するとともに、普及推進のための研修会を開催しました。
その成果と併せ、平成29年度は、全市町村が平成30年度の実施に向け、さらなる普及推進を目的に「多職種研修コーディネーター育成研修会」の開催の検討を行っております。
多職種研修コーディネーターの育成(有用性)
①多職種連携コンピテンシーを意識したプログラム
本会の作成した多職種連携プログラムは、「地域診断」、「ロールプレイ」、「講義」、「グループワーク」、「施設見学」をそのコンテンツとしこれらを組み合わせて実施していただくものであります。
特にロールプレイや地域診断を重要なコンテンツと位置づけ必ず実施していただくことを推奨しています。ロールプレイは、自分の職種以外の役割を演じる模擬事例検討会であり、「自職種を省みる」、「他職種を理解する」といったコンピテンシーに、地域診断やそれに基づく課題の検討は、地域の資源やその連携状態をマップに落とし込むなどすることを通じて地域の課題を抽出しそれに応じた研修コンテンツを考えていくものであり「職種間コミュニケーション」、「関係性に働きかける」といったコンピテンシーの醸成に有用と考えます。
②福祉・介護職に優しいプログラム
本会は国保診療施設(以下「国保直診」という。)を中心にさまざまなサイズの地域においてすでに地域包括ケアシステムの構築に取り組んできており、その中で福祉介護職と共に取り組む経験を積み重ねています。こうした経験をもとに作成された多職種連携プログラムも「お互いが、お互いについて、お互いから、お互いともに学ぶ」という考え方のもと、ロールプレイの導入などにより、全職種に対して参加障壁を低くする工夫が取り入れられています。
③地域に持ち帰り汎用可能なプログラム
①②のような課題に対応できるプログラムを提示するだけではなく、具体的に研修会運営をどう行っていったらよいかのコーディネーター研修会を実施することにより、運営ノウハウを得るとともに、それぞれの地域でそれぞれの地域スタッフが運営できるよう支援し、こうした多職種連携研修に取り組む障壁を低くできるように検討されています。
多職種研修コーディネーター育成のための研修会開催(本年度開催分)
★令和5年度は全国3都市で各1回:計3回開催
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参加費:1人あたり5,000円(事前振込み)
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主な講師:吉村 学(宮崎大学医学部地域医療・総合診療医学講座教授)
後藤忠雄(岐阜県県北西部地域医療センター長兼国保白鳥病院長)
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研修内容
【第1部】まずは体験!多職種研修
…実際に自治体等で行われる多職種研修の内容や雰囲気、進め方を知っていただくため、研修の一部を模擬的に体験していただきます。(緊張を緩和するためのアイスブレイク、他の職種の考えを感じるための演習等)
【第2部】ベテランに学ぶ研修の「コツ」と「ポイント」
…第1部で体験した研修内容をもとに、研修の企画・当日運営等の経験豊富な病院長・教授から、研修を効果的に、また楽しく進めるためのコツとポイントをお話させていただきます。
【第3部】「自分たちの地域でどうするか」を考える!
…第1部、第2部の内容をもとに、各自治体における開催方法等について、行政のご担当者、医療関係者、医療介護連携の中心となる方の3人でご検討いただくお時間を設けます。検討にあたり課題となりそうなところ、不安なところなどについては、研修講師から実態に即したアドバイスをいたします。
※1名参加の場合でもご安心ください。作業内容に合せグループを構成します。
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開催地/開催日程
・福岡開催
日時:令和5年10月21日(土)10:00~17:00
会場:「
八重洲博多ビル貸会議室」
・東京開催
日時:令和5年11月03日(金・祝)10:00~17:00
会場:「
アーバンネット神田カンファレンス」
・岡山開催
日時:令和6年01月27日(土)10:00~17:00
会場:「
丸田産業貸会議室」
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申込方法
本研修会は
要事前申込です。ご参加をご希望の方は、次の方法でお申込みください。
■インターネット(WEBフォーム)でのお申込み
以下のWEBフォームより必要事項を入力し、お申込みください。
■E-メールまたはFAXでのお申込み
以下の「参加申込書」様式に必要事項をご記入の上、国診協事務局までお送りください。
参加申込書様式⇒【
PDF版 ・
Word版 】
<提出先>
公益社団法人全国国民健康保険診療施設協議会(担当:迫
(さこ)、竹内)
メールアドレス:office@kokushinkyo.or.jp
TEL:03-6809-2466 FAX:03-6809-2499
★研修内容
【第1部】まずは体験!多職種研修
…実際に自治体等で行われる多職種研修の内容や雰囲気、進め方を知っていただくため、研修の一部を模擬的に体験していただきます。(緊張を緩和するためのアイスブレイク、他の職種の考えを感じるための演習等)
【第2部】ベテランに学ぶ研修の「コツ」と「ポイント」
…第1部で体験した研修内容をもとに、研修の企画・当日運営等の経験豊富な病院長・教授から、研修を効果的に、また楽しく進めるためのコツとポイントをお話させていただきます。
【第3部】「自分たちの地域でどうするか」を考える!
…第1部、第2部の内容をもとに、各自治体における開催方法等について、行政のご担当者、医療関係者、医療介護連携の中心となる方の3人でご検討いただくお時間を設けます。検討にあたり課題となりそうなところ、不安なところなどについては、研修講師から実態に即したアドバイスをいたします。
※1名参加の場合でもご安心ください。作業内容に合せグループを構成します。
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平成29年度開催実績
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北海道ブロック:北海道・札幌市
日時:平成29年10月15日(日)10:00~17:00
会場:「札幌テレビ塔」
- 東北ブロック:宮城県・仙台市
日時:平成29年10月14日(土)10:00~17:00
会場:「スタンダード会議室 仙台一番町ホール店」
- 関東甲信静ブロック:東京都・港区
日時:平成29年08月20日(日)10:00~17:00
会場:「メルパルク東京」
- 東海北陸ブロック:石川県・金沢市
日時:平成29年09月03日(日)10:00~17:00
会場:「フレンドパーク石川
(石川県勤労者福祉文化会館)」
- 近畿ブロック:滋賀県・大津市
日時:平成29年09月09日(土)10:00~17:00
会場:「大津市勤労福祉福祉センター」
- 中国ブロック:島根県・松江市
日時:平成29年11月12日(日)10:00~17:00
会場:「ろうかん(労働会館)」
- 四国ブロック:香川県・高松市
日時:平成29年10月07日(土)10:00~17:00
会場:「サンポートホール高松」
- 九州ブロック:熊本県・熊本市
日時:平成29年11月03日(金・祝)10:00~17:00
会場:「熊本市総合体育館・青年館」
平成30年度開催実績
平成31年度/令和元年度開催実績
- 岡山開催
日時:令和元年07月24日(水)10:00~17:00
会場:「岡山国際交流センター」
- 東京開催
日時:令和元年10月12日(土)10:00~17:00 ※豪雨災害の影響により開催中止
会場:「大手町サンスカイルーム」
- 岩手開催
日時:令和元年11月7日(木)10:00~17:00
会場:「マリオス」
令和2年度~令和4年度
- 新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響等により開催を取り止めております。
研修会受講メリット
多職種研修コーディネーターを育成することにより、次の活動につながります。
各地域で運営ノウハウが提供され、様々な地域での採り入れが可能となります。
また、プログラム自体も地域診断を取り入れていることにより、各地域に応じた課題の抽出が可能であるとともに繰り返しの実施によりその時々に応じた課題の検討が可能です。さらに、連携マップなどの取組みにより基礎自治体の枠組みを超えた連携の構築や、地域のNPO法人や住民団体等との連携の構築への発展・展開も期待できます。なお、ロールプレイは繰り返し行うことで様々な職種の経験ができ、単発の研修以上の効果が期待できます。
受講対象
- 市町村(地域包括支援センター職員、医療介護連携担当)
- 郡市医師会・医療機関(地域の医療介護連携支援担当)
- 介護保険施設・事業所(地域の医療介護連携支援担当)
※前述の3者が一緒に受講することにより、さらに実効性の高い実施体制の構築となり、活動の推進につなげることができます。
備考
※平成30年度以降は本会独自事業として「多職種研修コーディネーター研修会」を開催しております。